トランプ大統領、量子コンピューティング2件の大統領令に署名 Jefferiesが業界全体にとってポジティブと評価、IonQが最大の受益者として浮上
トランプ大統領、量子コンピューティング2件の大統領令に署名 Jefferiesが業界全体にとってポジティブと評価、IonQが最大の受益者として浮上
2026年6月22日、トランプ大統領が量子コンピューティング関連の2つの大統領令に署名した。1つは米国内の量子コンピューティング・エコシステム強化、もう1つはポスト量子暗号(PQC)への移行加速を目的としたもので、Jefferiesのアナリスト Kevin Garrigan氏は、両大統領令を量子コンピューティング業界全体にとってポジティブと評価。同社カバレッジ銘柄であるIonQ(IONQ)、D-Wave Quantum(QBTS)、Rigetti Computing(RGTI)の3銘柄のうち、IonQを最も恩恵を受けるポジションにあると指摘した。
大統領令の中身
1つめの大統領令Ushering in the Next Frontier of Quantum Innovationでは、Quantum Computer for Application Development and Discovery Science(QC-ADDS)構想が新設され、エネルギー省(DOE)施設に量子科学探索のための研究用量子コンピューターを最低1台配備する方針が示されている。同時に、国家防衛省(Department of War)に対し、60日以内に次世代量子センサープロジェクト最低3件を特定し、2028年9月30日までに実戦配備することを命じている。サプライチェーン国内回帰、人材育成、外国スパイ・サボタージュからの量子研究保護も柱に含まれる。
2つめの大統領令Securing the Nation Against Advanced Cryptographic Attacksでは、PQC移行スケジュールが具体的に提示された。連邦政府高価値資産(HVA)の鍵交換用途を2030年12月31日まで、それ以外の用途を2031年までにPQCへ移行する義務が課されている。商務省には2027年末までにNIST選定システムでのPQCパイロット運用が指示され、連邦調達ルールに従う民間契約事業者にも2030年末までのFIPS準拠が義務化される構造となっている。
harvest now, decrypt later(今収集し、後で復号化)攻撃が現時点で進行している前提で組まれており、2030年〜2031年の期限は実質的にPQC関連受注の急加速フェーズを2026〜2028年に前倒しする効果を持つ。
政策面の追加カタリスト
商務省は2026年5月に量子コンピューティング企業9社に対し総額20億ドル相当の出資取得を発表しており、IBM新ベンチャーも含まれる構造。今回の大統領令と組み合わせると、米連邦予算の量子セクター直接投資が2026年〜2027年にかけて段階的に積み上がる流れが鮮明になってきている。
DOE QC-ADDS構想の研究用量子コンピューター配備案件、国防省の量子センサー3プロジェクト、商務省のNIST PQCパイロット運用といった具体的な政府調達案件が2027年〜2028年にかけて発注される構図で、特にIonQはイオントラップ方式の室温動作と政府向け納入実績で先行ポジションを持つ。
PQC移行銘柄としては、Jefferiesカバレッジ外ではSEALSQ(LAES)、Palo Alto Networks(PANW)、CrowdStrike(CRWD)といったサイバーセキュリティ層、商務省出資先のIBM、DOE研究施設向け技術提供企業群が周辺受益層として浮上している。
トランプ政権の量子2大統領令は、PQC移行期限の前倒し(2030〜2031年)と量子コンピューター国家プロジェクト化(QC-ADDS)の2軸で、量子セクターの政府需要を2026〜2028年に集中的に立ち上げる枠組みとなっている。Jefferiesが指摘するIonQ最有力ポジション、D-Wave次点、Rigetti Hold維持の序列は、各社のエクスポージャー幅と業績モメンタムの両方を反映した構図で、Q1 2026のIONQ売上+755%・QBTS受注+約20倍といった足元数字との整合性も取れている。
ただし、3社いずれも赤字継続で、株価ボラティリティは±10〜15%が日常レンジ、50%以上のドローダウンも複数回発生してきた銘柄群となるため、ポジションサイズは投機的スリーブとしての位置付けが妥当な構造となる。
大統領令の各条項と対応銘柄の深掘り
大統領令は2本構成で、それぞれ異なる柱を持つ。柱ごとに該当銘柄を整理する形が一番分かりやすい構造となる。
柱1:QC-ADDS構想(量子コンピューター本体の国家プロジェクト化)
DOE施設に科学探索用の大規模量子コンピューターを最低1台配備する内容。事実上、政府が最初の大型ユーザーとして量子ハードウェアを買い取る枠組みとなる。
最有力受益層
IonQ(IONQ)が筆頭。理由は4点。
1点目、Vector Atomicを2025年10月に約2億ドル超の全株式取引で買収し、政府向け契約に厚みを持たせた構造になっている。Vector AtomicはDoD(現Department of War)向け原子時計・量子センサーの実績を持つ会社で、IonQは買収によりQC-ADDSと量子センサー両方の柱に同時露出を持つ唯一のピュアプレイ層となった。
2点目、Q1 2026売上6,467万ドル(前年+755%)、2026年通期ガイダンス2.60〜2.70億ドルと、量子ピュアプレイの中で唯一売上規模が政府調達ティアに乗りつつあるレンジに入った。
3点目、イオントラップ方式は室温動作で他方式と比べて運用コストが低く、DOE施設配備の現実解として優位。
4点目、Oxford Ionics買収(NAS既往の研究通り)により半導体製造アドバンテージを獲得しており、スケール拡張の物理的制約が緩和される構造を持つ。
Infleqtion(INFQ)が次点。Churchill Capital Corp X とのSPAC合併で2026年2月にNYSE上場、評価額18億ドル。中性原子方式の量子コンピューティング・量子センサー・量子ネットワーク(原子時計、慣性センサー、RF受信機)を全方位で展開する唯一の公開企業で、顧客にはNASA、Department of War、英国政府を含む構造。NVIDIAとの協業も確認できる。QC-ADDSと量子センサー条項の両方に同時露出を持つレンジ。
周辺受益層
D-Wave Quantum(QBTS)はアニーリング方式で最適化問題に特化しているため、QC-ADDSの科学探索用用途では本命にはなりにくいが、2025年12月にゲートモデルのQuantum Circuits Inc.買収を完了し、デュアルプラットフォーム化したことで応札可能性が広がった構造。Q1 2026受注3,340万ドル、現預金884百万ドルでバランスシートに余裕があり、追加買収余地もある。
Rigetti(RGTI)は超電導方式で108量子ビットのCepheus-1を2026年Q1に一般提供開始。Fab-1という業界でも数少ない統合量子デバイス工場を保有しており、サプライチェーン国内回帰の条項では下記柱4で再評価される位置。ただしQ1売上440万ドルと規模が極めて小さく、QC-ADDS本体での主役狙いには時間がかかるレンジ。
IBM、Alphabet(Google)といったメガキャップは大統領令署名式に出席していることからも、QC-ADDS本体の有力候補。商務省の20億ドル出資先9社にIBMが含まれている点も追い風。
この柱の業績インパクト
QC-ADDSは予算承認・調達プロセスが必要なため、実際の業績寄与は2027〜2028年から本格化。ただし、IonQやInfleqtionは政府向け契約の発表自体が単発カタリストとして株価を動かす構造で、2026年後半〜2027年前半に複数件の発表が予想される局面。
柱2:量子センサー(2028年9月30日までに最低3プロジェクトの実戦配備)
国防省(Department of War)に対し、次世代量子センサープロジェクト最低3件を60日以内に特定し、2028年9月までに実戦配備する内容。GPS妨害環境下の慣性航法、地下構造・核物質探知、電子戦が主な用途。
最有力受益層
IonQ(IONQ)が再び筆頭。Vector Atomic買収で量子センサー・原子時計の政府向け実績ラインを既に持つ。
Infleqtion(INFQ)はTiqker光時計プラットフォームが2025年10月にRoyal Navy XCal潜水艦に世界初配備、2026年4月にDoDから1,100万ドル契約を獲得済。GPS否定環境下の航法という、量子センサー条項の中核ユースケースで実績が積み上がっているレンジ。
周辺受益層
防衛大手(Lockheed Martin LMT、Northrop Grumman NOC、RTX、L3Harris LHX)は、量子センサーを実際の兵器システムに統合するインテグレーター層として受注する構造。量子センサー本体メーカーではないが、最終契約金額の規模で見ると最大の受益層となる。Lockheed Martinは既にQ-CTRL(豪、未上場)のIronstone Opalの顧客として確認されている。
Honeywell子会社のQuantinuumはイオントラップ方式の量子コンピューター・センサー両方を展開しており、HON経由でのエクスポージャーが取れる構造。
この柱の業績インパクト
DoDのFY2026量子技術予算要求は5.937億ドル、FY2025は7.812億ドル充当で、ベース予算は既に確保済。実戦配備期限が2028年9月という具体性のあるスケジュールで、2026〜2027年に複数件の本格的なプログラム契約が発注される構図となる。IonQは買収統合効果と合わせて、2027年通期売上がコンセンサスを上回る可能性を持つレンジ。
柱3:PQC移行(2030/2031年期限、商務省パイロット2027年末)
最も具体的かつ短期的な実需フェーズを持つ柱。連邦HVA鍵交換用途を2030年末、その他用途を2031年までにPQCへ移行する義務。商務省NISTシステムでのPQCパイロットを2027年末までに完了。連邦調達ルールに従う民間契約事業者にも2030年末までのFIPS準拠が義務化される。
ハーベスト型攻撃(今収集して後で復号化)対策が前提のため、企業側は2026〜2028年に集中的にPQC移行プロジェクトを発注する構造となる。
最有力受益層
SEALSQ(LAES)が最大の受益候補。理由は3点。
1点目、Quantum Shield QS7001は、NIST標準化済PQCアルゴリズム(CRYSTALS-Kyber、CRYSTALS-Dilithium)をハードウェアレベルで統合した次世代セキュアチップ。連邦調達ルールはハードウェアレベルのPQC組み込みを要求する方向で、SEALSQの製品スペックが要件に合致するレンジ。
2点目、スマートメーター・PKIの経常収益型ビジネスがLandis & Gyr等の産業OEMと進んでおり、2026年売上の構造的拡大要因となる。
3点目、2026年6月23日(大統領令翌日)にホワイトハウスの量子セキュリティに関する大統領令を歓迎するプレスリリースを公式発出済で、政策アラインメントを明示している。NAS既往の研究通り、ANSSI 2027という別カタリストも併走する構造。慢性的な希薄化リスクは引き続き織り込み要因。
サイバーセキュリティ・プラットフォーム層
Palo Alto Networks(PANW)はFY2025売上90億ドル超、2025年のCyberArk買収(250億ドル)でアイデンティティセキュリティを統合済。セキュリティプラットフォームへのPQC機能統合が進行中で、エンタープライズ統合プラットフォームとしてのポジション取りが鮮明。連邦政府向けプラットフォーム提供層として、長期PQC移行プロジェクトの大口受注が期待されるレンジ。
CrowdStrike(CRWD)はFalconプラットフォームでのPQC対応を進めており、エンドポイント・クラウドワークロード保護の文脈でPQC移行プロジェクトに組み込まれる構造。
Cloudflare(NET)は2026年2月にPQC対応SASEプラットフォームをローンチ済。グローバル接続クラウド全体への量子安全暗号統合が進行中で、政府・大企業向けゼロトラスト基盤として受注を伸ばす局面。
IBMは商務省20億ドル出資先の1社で、IBM Corporation名義の出資が確認されている。Quantum Safe組織を社内に保有し、エンタープライズ向けPQC移行サービス(クリプトグラフィー棚卸、移行計画、量子安全変革)を提供している大企業層の本命。
Arqit Quantum(ARQQ)は量子鍵配送(QKD)と対称鍵配送プラットフォームを展開する小型銘柄。NATO・英国政府向け実績があり、PQC移行とQKDを補完技術として併用する顧客層に受注余地を持つレンジ。
その他周辺
NXP Semiconductor、Thales、IDEMIA、DigiCert、Entrust、PQShield(英、未上場)、Keyfactor、Quantum Xchange(米、未上場)といったPQCソリューション・PKI管理層が周辺受益層。半導体IPレイヤーのPQShield、エンタープライズPKI管理のKeyfactorあたりは中期的な買収候補としても視線が集まりやすい層。
この柱の業績インパクト
連邦調達ルール改定が2026〜2027年に行われ、商務省パイロットが2027年末、本格移行が2028〜2030年と、業績寄与のタイムラインが3層構造で続く。
SEALSQはチップ販売の単価が低いため売上規模の拡大には時間がかかるが、Quantum Shield QS7001の量産立ち上げと産業OEM経由のPKI契約で2026年通期売上の構造的拡大要因を持つ。 Palo Alto、CrowdStrike、Cloudflareといった大企業層はPQCが追加売上のリフトとして緩やかに上乗せされる構造で、爆発力は限定的だが業績裏付けが厚いレンジ。
柱4:サプライチェーン国内回帰・人材育成
QIST関連の国内材料・インフラ生産能力を増強、登録職業訓練・資格認定・国家量子人材プログラムの拡張、外国スパイ・サボタージュからの研究保護。
受益層
Rigetti(RGTI)はFab-1という統合量子デバイス工場を保有しており、国内製造能力強化の文脈で再評価されるレンジ。Q1 2026売上は440万ドルと規模は小さいが、超電導量子チップの国内生産能力という観点で政策的優位を持つ。
IonQはOxford Ionicsの半導体製造プロセス(標準CMOS互換)を取り込んでおり、サプライチェーン国内化の条項では追い風となる構造。
SEALSQ(LAES)も半導体セキュリティチップの設計層として、米国内サプライチェーン強化の枠組みでANSSI 2027と連動して評価される位置。
定量データが揃った。Jefferiesの銘柄序列の根拠を、各銘柄ごとに大統領令の柱との対応関係で具体化して整理する。
Jefferiesの銘柄序列の具体的根拠
JefferiesのKevin Garrigan氏は2025年12月に量子コンピューティングセクターのカバレッジを開始しており、TAM(市場規模)を15年後最大1,980億ドルと試算した上で、IonQ・D-WaveをBuy、RigettiをHoldで初期化済の構造となる。今回の大統領令を受けた評価更新は、既存レーティングを維持しつつ各銘柄の大統領令との合致度を整理する内容となる。
具体的な根拠は銘柄ごとに以下の通りとなる。
IonQ(IONQ):Buy維持、目標株価100ドル、最有力ポジション
Jefferiesが最有力と評価する根拠は、大統領令の柱ほぼ全てに同時露出している点にある。
QC-ADDS(量子コンピューター本体)の柱では、イオントラップ方式の室温動作という運用優位、Q1 2026売上6,467万ドル(前年同期+755%)・2026年通期ガイダンス2.60〜2.70億ドルという業界トップの規模感、99.99%物理ゲート忠実度(four-nines)という技術成熟度が揃っている構造となる。
量子センサーの柱では、2025年10月にVector Atomicを2億ドル超の全株式取引で買収したことが効いている。Vector AtomicはDoD(現Department of War)向けの原子時計・量子センサー納入実績を持つ企業で、IonQは買収によりセンサー柱で即時応札可能なポジションを獲得した形となる。大統領令第5条で命じられたDoDが60日以内に特定する3件の次世代量子センサープロジェクトに対し、Vector Atomicが既に納入実績ベースで有利な位置に立つ構図となる。
量子ネットワーク(量子鍵配送、QKD)の柱では、Clavis XG Multiplex製品ラインのローンチで対応済み。連邦HVA保護向けQKD・PQC併用ユースケースに直接マッピングする構造。
サプライチェーン国内化の柱では、Oxford Ionics買収(NAS既往の研究通り)で半導体製造プロセスの自前化が進んでいる。
これら4本柱への同時露出は、Jefferiesが量子セクター内で他に類を見ないと評価する根拠となる。
D-Wave(QBTS):Buy維持、目標株価45ドル
Jefferiesが評価する具体的な根拠は2点ある。
1点目、Jefferiesが言及したproof-of-quantumアルゴリズムの実体は、データセキュリティ強化用途のアニーリングベース最適化アルゴリズム群を指す構造となる。D-Waveはアニーリング方式の特性を活かして暗号関連の最適化問題(暗号鍵生成の乱数性検証、特定攻撃シナリオの脆弱性スキャン等)にアプローチしており、PQC移行の文脈で補完技術として位置付けられる構造となる。
2点目、米国国家防衛応用での実装が既に進んでいる点が大きい。Davidson Technologies(米軍ミサイル防衛アルゴリズム提供企業、ハンツビル本拠地・Redstone Arsenal近接)と複数年契約を締結し、Advantage2システムが2025年11月にハンツビルで稼働開始済。さらに2026年1月にはAnduril・Davidson・D-Waveの3社協業で米空・ミサイル防衛向け量子アプリケーション開発を発表しており、500ミサイル攻撃シミュレーションでクラシカルソルバーに対し最大10倍の高速化、追加で45〜60ミサイルの迎撃を可能にする実証結果を公表済の構造となる。
これは大統領令第5条の量子センサー柱に加え、QC-ADDS柱の防衛応用ユースケースにも直接対応する。Q1 2026受注3,340万ドル(前年同期比約20倍)、現預金884百万ドルのバランスシート余力もJefferiesの評価を支える構造。
Rigetti(RGTI):Hold維持、目標株価30ドル
JefferiesがHold据え置きとした根拠は3点ある。
1点目、執行リスクと売上ミックスのリスクが残る構造。Q1 2026売上は440万ドルと前年同期比約3倍に伸びたものの、絶対水準ではIonQの68分の1、D-Waveの受注規模の8分の1程度にとどまる。108量子ビットCepheus-1の2026年Q1一般提供開始は技術進捗として評価されるが、商業化のスピードに対する不確実性が残る局面となる。
2点目、政府契約への依存度が高い構造。Rigettiの売上はDARPA等の政府研究契約が中心で、商業ユーザー向け売上比率が低い。DARPA Stage B進出(2026年Q1末目標)が達成できれば成長加速の道筋が開けるが、未達リスクも背中合わせとなる構図。
3点目、技術ロードマップの継続的な達成が必要な構造。Benchmark Co.のWilliamsアナリストも目標株価を50ドルから40ドルへ引き下げ済(Buy維持)で、2028年からのスケール拡張が前提シナリオとなっている。大統領令の柱への露出という観点では、超電導量子ビット方式とFab-1工場保有によりサプライチェーン国内化の柱には合致するが、QC-ADDS本命・量子センサー・PQCのいずれにも決定的な優位を持たない構造でカバレッジ初期化時点のHold評価が維持される形となる。
ただし、Jefferiesは技術進捗・パートナーシップ・資金調達面の長期見通しはポジティブと評価しており、Hold格付けは下げではなく条件付き待ちのスタンスとなる位置付け。
Jefferiesカバレッジ外の補強観点
Jefferiesが今回の大統領令コメントで言及していないが、構造的に大きな受益層となる銘柄は別に存在する構造となる。
Quantum Computing Inc.(QUBT)はJefferiesカバレッジ外だが、Wedbushはこの銘柄を含めて4銘柄カバレッジ初期化済(QUBTのみNeutral、他3銘柄はOutperform)。フォトニック方式という独自アプローチで、量子センサー柱に部分露出する構造。
Infleqtion(INFQ)はJefferiesカバレッジ外。SPAC上場直後のため。だが量子コンピューティング・センサー・ネットワーク全方位の唯一の公開企業で、NASA・Department of War・英国政府実績、DoDから2026年4月に1,100万ドル契約獲得済。Q-CTRL(豪、未上場)と並び量子センサー柱の最有力候補となる。
SEALSQ(LAES)もJefferiesカバレッジ外。PQC移行柱の最大受益候補という別軸の銘柄で、量子コンピューティングではなくセキュリティ半導体の文脈で評価される構造。
Jefferies序列の解釈
Jefferiesの3銘柄序列は大統領令への露出度の幅と業績モメンタムの規模を両軸で取った相対評価となる。IonQは両軸ともに最強、D-Waveは露出度より特定柱(防衛応用)での深掘りが評価軸、Rigettiは将来潜在力はあるが現時点での合致度が薄いという構図。
向こう一年の値動きは、IonQが大統領令具体化ニュースで上値追い、D-WaveがAnduril・Davidson経由の防衛契約発表でリパクト、Rigettiが四半期決算とDARPA Stage B結果次第のレンジ相場という展開が想定される構造となる。
なお、Garrigan氏の過去実績はTipRanks 3つ星アナリスト、平均リターン6.2〜6.8%、成功率45.95〜50.00%とミドルクラスで、レーティング自体は他社カバレッジ(Needham・Wedbush・Benchmark・Craig-Hallum等)と組み合わせて評価する位置付けとなる。
投資判断は自己責任、本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の購入を推奨するものではない
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