発表内容の骨子

FDAの承認発表によれば、対象はHER2(ERBB2)チロシンキナーゼドメイン活性化変異を有する局所進行または転移性の非扁平上皮NSCLCで未治療の成人となる。承認の根拠となったのは、進行中のフェーズI/II試験SOHO-01(NCT05099172)の未治療患者コホートFの結果で、69例における客観的奏効率は75%(95%信頼区間64-85)、完全奏効6%、部分奏効70%との数値が示された。奏効期間については73%が6か月以上、38%が12か月以上維持したとの記載がある。

安全性プロファイルとしては、20%以上の患者に見られた有害事象として下痢、皮疹、口内炎、爪囲炎、悪心、体重減少が挙げられ、重篤な有害事象は33%の患者で発生したとされる。HER2変異の判定は現地検査で腫瘍組織または血漿のいずれかで実施し、FDA認可の検査を使用する形が求められる。迅速承認の枠組みでの承認となり、確認試験としてフェーズIIIのSOHO-02が標準治療との比較で進行中とされる。

Bayerの発表によると、セバベルチニブは経口投与の可逆的な小分子阻害剤で、変異HER2およびEGFRを標的とする設計を持つ。既治療設定の2025年11月承認から1年弱で1L設定への拡大承認に至った点は、この領域の治療空白が大きかったことを示す一例とみられる。1L HER2変異NSCLCで経口TKIが標準治療枠に入る局面は今回が初のケースに当たる可能性があり、投与形態の選択肢が広がる意味を持つ。