IBM「量子1.6兆円投資」の中身を解剖する。世界初の純粋量子ファウンドリ「Anderon」と2029年フォールトトレラント実現への道筋
米IBM(NYSE:IBM)が2026年5月28日、量子コンピューティング分野に今後5年間で100億ドル(約1.6兆円)超を投資する計画をSEC(米証券取引委員会)に提出した。発表を受けてIBM株は当日3〜4%上昇し、終値は265.34ドルを記録した。
驚くべきは、この投資の中核となる「Anderon(アンデロン)」という新会社の存在だ。これはニューヨーク州アルバニーに設立される、世界初の「純粋量子ファウンドリ(pure-play quantum foundry)」になる。米商務省がCHIPS法に基づき10億ドル、IBMが10億ドルの現金、合計20億ドルを投じて運営される、米国産業政策の象徴的プロジェクトとなる。
さらに意外な事実として、IBMは2029年までに「Starling(スターリング)」というコードネームの大規模フォールトトレラント量子コンピュータの商用化を目指している。これは200論理量子ビットで1億回の量子演算を実行できる設計で、現在の量子コンピュータが「実験段階」から「商業利用段階」へと飛躍する分水嶺になる可能性を秘めている。
IBM量子コンピュータ投資1.6兆円の分解
投資の全体像
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