二重ショックの構造

今回の急落を分解すると、性質の異なる二つのショックが同じ48時間に重なった構図が見えてくる。

一つ目は需要側のシグナル。ブロードコムは6月4日引け後の決算で売上を市場予想に届かせられず、AI関連半導体の決算モメンタムに最初の翳りを示した。同社はAI向けカスタムASICの主要サプライヤーであり、ハイパースケーラーの設備投資動向を映す鏡のような存在として見られてきた。その鏡が曇った瞬間、市場は「AI需要は永続的に右肩上がり」という暗黙の前提を点検し直す必要に迫られた可能性がある。