「5兆個でも足りない」──AIサーバーが食い尽くすMLCCの正体
世界で年間5兆個も生産される「電子産業のコメ」、積層セラミックコンデンサ(MLCC)。その膨大な供給ですら、AIサーバー向けの高容量品に限れば底をつき始めた。今注文しても届くのは5カ月後──HBMに続く「次の争奪戦」が、米粒より小さな部品で静かに始まっている。
何が起こったのか──分かりやすく
MLCCは電気を蓄え、ノイズを除いて安定した電源を供給する部品で、ほぼすべての電子回路に使われる。普段は数分の1セント単位の、徹底的に地味な存在だ。それがいま、AIサーバー需要の爆発で取り合いになっている。
トレンドフォースによれば、高容量品「X6S」の一部でリードタイム(発注から納品までの期間)が従来の8週間から最大20週間へ延びた。出どころは明快で、Google、Amazon、MetaといったビッグテックがNVIDIAに対抗する自社開発AIアクセラレータの生産を一気に拡大したことだ。
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