公表の骨子と資源量の中身

今回の初回資源量は、確度の高いIndicated(指示)区分が17.2百万トンで品位5.73%、Inferred(推定)区分が7.0百万トンで品位5.40%、含有黒鉛量は約1.36百万トンとされる。カットオフ品位は2.0%で、SGS Canadaが米国のRegulation S-K 1300に基づき取りまとめた。初回の資源推定でありながら、全体24.2百万トンのうち約7割を確度の高いIndicated区分が占める構成は、探査が一定程度進んだ段階にあることを示唆しているとみられる。資源分類は掘削の密度と連続性の確からしさで区分されるため、Indicatedの比率が高いことは、後続の経済性評価に載せやすい資源が中心であることを意味する可能性がある。品位面では、天然黒鉛としては相対的に高めの水準に位置づけられるとみられる。加えて、先行して公表された技術報告では、選鉱で最大96.5%の精鉱品位、最大95.1%の回収率、大型フレーク画分で96.6%という結果が示されていた。黒鉛はフレークの大きさと純度によって用途と価格が変わり、大型で高純度のフレークは耐火物や一部の高付加価値用途で選好されやすいとされる。したがって、資源量の規模だけでなく、選鉱で得られる精鉱の品位とフレーク構成が、どの製品市場に接続できるかを占ううえでの手掛かりになると考えられる。数量、品位、選鉱性という3つの側面が揃って初めて、資源が事業性を帯びる素地が整うとみられる。含有黒鉛量が約1.36百万トンという水準は、鉱石全体に対して実際に回収し得る黒鉛の量を示すもので、資源の規模を用途市場の需要規模と照らし合わせるうえでの出発点になると考えられる。

ブラジル黒鉛と供給網の背景