レーティング開始で提示された論点

B. Rileyが新規カバレッジの根拠として挙げたのは、契約残高の規模とその性質にある。過去1年で署名されたAIインフラ契約は50億ドルを超え、内訳としてはインドのYotta Data Services向けGPU展開と、インドネシアのNeutraDC Batamデータセンター向けの5年契約が中核を占めるとされる。同社経営陣は2026年12月期の売上高ガイダンスを少なくとも2億ドルへ引き上げ、2027年12月期については4億5,000万ドルから5億ドルというレンジを新たに提示した。注目したいのは、このガイダンスが確定スケジュールを持つ契約済み売上のみで構成されていると会社側が説明している点で、パイプライン段階の案件や金額・時期が固まっていない契約は算入されていないとされる。

このガイダンスの積み上げ方は、AIインフラ関連の小型株にありがちな受注見込みベースの数字とは性質が異なるとみられる。実績面でも、2026年第2四半期の売上高は前年同期比138%増の5,010万ドル、上半期累計では99%増の7,840万ドルとなっており、ガイダンス上振れの実績が伴っている。ただし、粗利益率は足元で17%程度にとどまり、収益性の面では改善余地が大きい状態が続く。B. Rileyの見立ては、この低マージン局面が過渡的なものであり、2026年後半から2027年にかけてtake-or-pay型のGPUaaS収入が立ち上がることで、より高マージンの収益構成へ移行するというシナリオに立脚しているとみられる。

バリュエーション格差をどう読むか

B. Rileyが提示した0.9倍という2027年予想EBITDA倍率は、同業平均の7.0倍と比べて極端な水準にある。この乖離の解釈が投資家の見方を分ける。分母となる2027年EBITDAが会社側ガイダンス通りに実現するのであれば、8月下旬時点で4億ドル台後半にとどまる時価総額はきわめて小さく映る。2027年の売上ガイダンス中央値と比べても1倍を下回る水準にある。