指数は戻り、企業は戻らなかった

前回の局面の輪郭を、まず数字で確認する。

XBIは2021年2月に頂点をつけた。感染症の流行によって創薬が最も注目される産業となり、ゼロ近傍の金利が資金の供給を支えた局面にあたる。その後は緩やかな下落が続き、2023年には63ドルから64ドル台まで落ちた。頂点からの下落率は6割を超える。急落というより、数年をかけて水準を切り下げていく推移だったとされる。

2025年4月に66ドル近辺で底を打った後、局面は転換した。2025年は年間で35%上昇し、4月の安値からは75%の上昇となった。同期間のS&P500がそれぞれ16%と37%であったことと比べれば、明確な優位といえる。2026年に入っても上昇は続き、7月下旬までに2025年4月比で93%を超える上昇を記録した。8月時点で指数は過去最高の水準にある。