D-Wave、Q2 2026決算で受注1,120%増の3,550万ドルを開示、QCaaS本番稼働比率37.3%へ拡大、Quantum Circuits統合とNature掲載の量子誤り訂正論文でデュアルプラットフォーム戦略が実行フェーズへ
D-Wave Quantum(QBTS)は8月6日、2026年第2四半期決算を発表し、上半期の受注(Bookings)が3,550万ドルで前年同期比1,120%超の増加、期末の残存履行義務(RPO)が4,070万ドルで前年同期比668%増、QCaaS本番稼働(Production Applications)由来の売上がQCaaS全体の37.3%を占めるといった、事業モメンタムの構造的加速を示す複数の指標を開示した。四半期売上高は310万ドルで前年同期310万ドルと横ばい水準ながら、商業顧客からの売上比率が62.4%(前年同期45.1%)、Forbes Global 2000企業からの売上比率が47.7%(前年同期20.4%)と、顧客基盤の質的転換が急速に進行する構造となる。上半期売上は590万ドル(前年同期1,810万ドル)と大幅減となったが、これは2025年上半期に初のAdvantageアニーリング型量子コンピュータシステム販売(1,370万ドル)が計上された特殊要因の反動で、コア事業(QCaaS、プロフェッショナルサービス)の成長トレンドとは切り分けて評価される必要がある構造にある。同社は同時に、アニーリング型10万量子ビットまでのロードマップ、ゲート型量子コンピュータの新規ロードマップ(2032年までに100論理量子ビット達成)、Natureに掲載されたデュアルレール量子ビットアーキテクチャの誤り訂正論文、NSFのNQVLプログラムから156万ドルの助成金獲得、AT&T・Nasdaq Verafin・沖電気・塩野義製薬・Unisys等の主要顧客獲得を発表しており、量子コンピューティング業界におけるD-Waveのポジション明確化が複数レイヤーで同時進行する構造となる。
発表の骨子と2026年上半期の質的転換
D-Wave決算の中核メッセージは、単純な四半期売上規模ではなく、事業構造そのものの質的転換にある。上半期受注3,550万ドルは前年290万ドルから12倍超に急拡大し、この受注のうち2,000万ドルはシステム販売案件で、収益認識は今後の四半期に分散される仕組みとなる。RPO 4,070万ドルの構造では、約57%が今後12カ月以内、72%が今後2年以内に売上として認識される予定で、中期の売上予測可能性が構造的に高まっている位置付けにある。
QCaaS(Quantum Computing as a Service)事業では、本番稼働アプリケーション由来の売上が130万ドル(QCaaS全体の37.3%)に達し、前年同期の30万ドル(9.8%)から4倍超の急拡大となる。これは、D-WaveのLeap量子クラウドサービスが、実験・PoC段階から実運用フェーズへと明確に移行しつつあることを示す構造にある。本番稼働顧客は、実験段階の顧客と比較して、契約期間が長期化し、単価が高く、解約率が低い傾向がある。QCaaS本番稼働比率の上昇は、事業モデルの収益質改善を象徴する指標となる位置付けにある。
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