IonQ・Rigetti・D-Wave量子株3社の2026年比較、売上規模の格差と技術方式が分ける成長経路
2026年の米量子コンピューティング主要3社は、同じ量子株として括られながらも、事業の実像が大きく分かれつつあるとみられる。IonQは上期売上が1.4億ドルを超え、9月には買収したSkyWaterの寄与を含む通期見通しを4.5億〜4.6億ドルへ引き上げたとされる。対してRigettiの上期売上は約950万ドル、D-Waveは約590万ドルにとどまり、売上規模では15倍から25倍前後の開きが観測されている。背景にはイオントラップ、超伝導ゲート方式、アニーリングと誤り検出型デュアルレールという技術方式の違いに加え、買収を軸にした垂直統合か、自社技術への集中かという戦略の差があると考えられる。本稿では3社の2026年の数字と方式の違いを整理し、業界構造への含意を読み解く。
何があったのか
2026年8月上旬に出そろった3社の4〜6月期決算は、量子株という同じ呼び名の内側で、売上の桁そのものが異なる段階に入ったことを示した可能性がある。IonQの4〜6月期売上は8,010万ドルで前年同期比287%増となり、5四半期連続で過去最高を更新したとされる。上期では約1.45億ドルと、2025年通期の1.3億ドルを半年で上回った計算に当たる。通期見通しは5月、8月と段階的に引き上げられ、9月8日の事業説明会ではSkyWaterの7月31日以降の寄与を含めて4.5億〜4.6億ドルとする新たな見通しを示したとされる。
Rigettiの4〜6月期売上は約514万ドルで、前年同期比では180%台の増収となったとみられる。売上総利益率は43%へ改善した一方、営業損失は2,810万ドルとされ、成長率の高さと絶対額の小ささが同居する構図が続いているとみられる。
D-Waveの4〜6月期売上は310万ドルで前年同期と横ばいとされ、上期累計は590万ドルと前年の1,810万ドルを下回ったとされる。ただし前年上期には初のアニーリング型システム販売による1,370万ドルの計上が含まれていたとされ、単純比較には注意が要ると考えられる。一方で上期の受注額は3,550万ドルと前年の約12倍に膨らんだとされる。
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