POET Technologies(POET)の急騰と急落の真相。「光インターポーザー革命」が直面する技術力と業績の決定的ギャップを解剖する
ナスダック上場のPOET Technologies(NASDAQ:POET)が、2026年5月から6月にかけて、米国スモールキャップ市場で最も劇的な株価軌道を描いた。1ヶ月で株価が約5倍に急騰した後、大口顧客Marvell Technologyからの全量発注キャンセル発覚で日中45%超の暴落、さらに証券集団訴訟の提起という、ジェットコースターのような展開を見せている。驚くべきは、この激しい株価変動を引き起こしている同社の年間売上が、わずか100万ドル(約2億円)という極小規模である事実だ。AIデータセンターの接続性ボトルネックを解決する「光インターポーザー」という独自技術への期待だけで、時価総額が数億〜10億ドル規模まで膨れ上がる――これは典型的な「夢を売るグロース株」の構造を示している。さらに意外な事実として、POETを率いるスレッシュ・ベンカテサン会長は、世界第2位ファウンドリのGlobalFoundriesで元最高技術責任者(CTO)を務め、28ナノメートルプロセスをゼロから20億ドル売上規模まで育てた半導体量産の専門家だ。技術と人材の質は本物だが、それが商業的な売上に結びつくまでには大きなギャップが存在する、というのが今回の事象の本質になる。
POETの「光インターポーザー」技術の本質
POETの中核技術である「光インターポーザー(Optical Interposer)」を、極めて噛み砕いて説明する。
これは半導体ウェハー上に、光が通過する経路(導波路)と部品の位置をあらかじめ刻み込む技術だ。例えるなら、「レゴブロックをはめ込むベースプレート」のような構造になる。レーザー、変調器、ドライバーチップなど、異なる光部品をベースプレートに置くだけで、自動的に位置合わせされる。これにより、光通信の組み立て工程で最も難しくコストがかかる「アクティブアライメント(能動的位置合わせ)」問題を、根本的に解決したとされる。
SUBSCRIBER ONLY
続きは会員限定です
無料登録で7日間、すべての記事が読み放題。クレジットカードの登録は不要です。
無料で続きを読む登録後7日間は無料。期間終了後も、ご自身でプランに登録するまで料金は発生しません。
YouTube CHANNEL
動画でも解説中。最新動画はこちら
本記事は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘や金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
この記事をお気に入りに保存しておくと、
後で読み返しやすくなります
後で読み返しやすくなります
0件
N
まだコメントはありません。