アンテリスがTCT 2026で中サイズDurAVR弁の30日成績を公表、PARADIGM試験へ接続
発表内容の骨子
発表は米東部時間11月1日のプレスリリースによるもので、サンディエゴで開催中のTCT 2026の新技術セッションにおいて、アジーム・ラティブ医師が成績を提示したとされる。報告対象は中サイズ弁のコホート22例で、大動脈弁輪面積は492±38平方ミリメートルとされる。主要な血行動態指標では、有効弁口面積が2.64±0.19平方センチメートル(ベースライン0.8±0.2)、平均圧較差が6.17±1.40ミリメートル水銀柱(ベースライン45.5±11.7)と示された。弁口面積が3倍超に拡大し、圧較差が単桁へ低下した形で、狭窄の解除という面では明瞭な数値が示されたとみられる。安全性に関しては、弁関連死亡がなく、中等度以上の弁周囲逆流もみられず、VARC-3基準での中等度以上の患者・人工弁ミスマッチからの回避が100%であったと説明されている。対象機器のDurAVRは、バルーン拡張型で生体模倣型を掲げる単一構造弁とされ、ADAPT組織とComASURデリバリーシステムを用いる。最高医学責任者のクリス・メドゥリ医師は、中サイズ弁輪で単桁の圧較差と大きな有効弁口面積が得られた意義に触れ、患者・人工弁ミスマッチが小径弁輪に限った課題ではない点を指摘したうえで、若年かつ低リスクのTAVR患者を対象とした既存研究で同ミスマッチが5年時点の死亡や心不全入院の増加と関連したとの知見に言及し、無作為化のPARADIGM試験での確認を待つとの趣旨を述べたと伝えられている。なお機器は治験使用のみに限られ、商用提供の段階には至っていないとされる。今回の報告は弁サイズ別の成績を積み上げる過程の一区切りにあたり、中サイズ弁輪という実臨床で遭遇頻度の高い領域での数値が示された点に意味があるとみられる。弁輪面積が492平方ミリメートル前後という中間的な体格帯は、小径弁輪ほどミスマッチが起きやすいわけではないため、ここで中等度以上のミスマッチが観察されなかった事実が、設計思想の普遍性を問う論点につながるとされる。
背景と文脈
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