発表内容の骨子

キャンパスは面積3ヘクタール、モジュラー型のクリーンルーム棟2棟にジョイントラボと専門人材の訓練センターを組み合わせた構成とされる。従来、CoWoSやSoICで用いられるアンダーフィル樹脂、フラックス、接合装置、検査装置は日本、米国、欧州のサプライヤー拠点との往復輸送を通じて資格認定を進めており、1サイクルに数週間を要する状態が続いていた。今回の共同施設によりTSMCの技術者とサプライヤー技術者が同一クリーンルーム内で工程データを共有できるようになり、再配合や再設計のイテレーション周期が数日単位まで圧縮される可能性がある。TSMCは5マイクロメートル級のマイクロバンプ接合技術を次世代の主戦場と位置づけており、次世代SoICで求められる材料要件をリアルタイムで詰めていく体制に踏み出す形となる。既存のCoWoSリードタイムは52週から78週と長期化しており、2026年内は変わらないものの、2027年から2028年にかけて嘉義第2期、龍潭、銅鑼で立ち上がる新規実装能力が、事前に資格認定を終えた材料を前提に高速立ち上げできる見込みとされる。台湾経済部と高雄市も官民連携枠でこの整備に関与していることが公表されており、地域経済政策と半導体競争政策が連動している構図が読み取れる。副社長のジュン・ホーが示した検証効率25%から50%改善という数値は、資格認定サイクルの短縮を主目的とする施設の性格を明確に示すものとみられる。

背景と文脈