1999年の小型株相場と今、似ている点と決定的に違う点
2026年の小型株相場を語る際、1999年との類似を指摘する声が繰り返し上がっている。赤字企業が黒字企業を大きく上回って上昇し、売上高の30倍を超える評価が広がり、価格発見の機能が損なわれているという指摘が並ぶ構図は、確かに当時を想起させる要素を含む。他方、両者を並べたとき、資金調達の環境、新規上場の量、需要の実在性という点で明確に異なる部分も存在する。Russell 2000は2026年に20%上昇し2003年以来の強さを示す一方、S&P500は11%、大型テック7銘柄は4%にとどまるという構図は、1999年の相場とは異なる幅の広がり方を示している。相似と相違のどちらか一方だけを取り上げれば、判断は容易になる。だが実際には両方が併存しており、その併存の仕方を読むことが求められる局面とみられる。本稿では、1999年と現在の小型株相場を軸ごとに比較する。特定銘柄の売買を論じるものではなく、局面の構造的な解読を主眼とする。
似ている点
まず、複数の指標が当時との類似を示している点を確認する。
評価水準の分布が最も直接的な類似を示す。ドットコム相場の頂点では、Russell 2000グロース指数のおよそ5分の1が売上高の30倍以上で取引される企業で構成されていたとされる。この区分は、基礎的な業績と切り離された領域として整理される。2025年後半、この区分の指数内での比重が当時以来の最大水準に達したとの分析が示されている。数字が示す限り、評価の分布という点では当時に近い状態にあるとみられる。
新規参入企業の質も類似を示す。Russell 2000へ新たに組み入れられる企業のうち約62%が赤字とされ、この水準はドットコム期以来のものと整理されている。長年にわたる低金利が体力の弱い企業を存続させ、投機的な投資を促したことが背景として挙げられている。指数の入り口における質の低下という現象が、当時と共通する構図として観測される。
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