Eos Energyが第3四半期の暫定売上で前年比約2.7倍、亜鉛電池の国内量産がどこまで立ち上がるか
長時間放電型の蓄電システムを手がけるEos Energy Enterprises(ナスダック:EOSE)は、2026年10月19日に第3四半期の暫定売上を公表し、売上高が8200万から8300万ドルの範囲で前年同期比約169%増となる見通しを示した。あわせて粗利率の改善が続いているとし、本決算の発表に向けた日程を設定した。同社は亜鉛を用いた独自の蓄電池で、リチウムイオンとは異なる長時間放電の用途を狙っており、国内生産の立ち上げ局面にある。EOSE株価は10月下旬時点で1ドル台後半にあり、小型株として推移している。本稿では、暫定売上が示す足元の伸びと、亜鉛電池の量産がどこまで立ち上がるかという観点から産業構造を整理する。
発表の骨子
今回の暫定開示で示されたのは、第3四半期の売上高が8200万から8300万ドルの範囲に達し、前年同期比で約169%の増加となる見通しである。前年同期が小さい水準からの立ち上がりであったことを踏まえると、この伸び率は量産ラインの稼働が売上に反映され始めた局面を映しているとみられる。絶対額としてはなお四半期で1億ドルに満たない規模だが、前年からの倍増を超える増勢は、受注の消化が生産の立ち上がりに追随し始めた段階を示唆している可能性がある。粗利率については改善が続いているとされるが、暫定開示の段階では具体的な数値や通期見通しの詳細は示されておらず、本決算での確認を待つ段階にある。
同社の製品は、亜鉛を主材料とする水系の蓄電池で、数時間から長時間にわたって電力を放出する用途を主眼に置いている。リチウムイオン電池が短時間の高出力に強いのに対し、Eosの方式は発火リスクの低さと長時間放電を特徴とするとされ、系統の需給調整やデータセンターの電力確保といった用途での採用が議論されている。足元では、生産拠点を集約し、国内の量産能力を引き上げる局面にあると説明されている。量産の初期段階にある企業にとって、売上の伸びが原価の低下を伴うかどうかが、事業の持続性を測る分かれ目になると考えられる。
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