米国量子回廊の完成、シカゴが世界的な量子ハブに

Illinois Quantum & Microelectronics Park(IQMP)は、シカゴ南部のU.S. Steel南部工場跡地に建設中の128エーカー(約52万平方メートル)の技術キャンパスである。総投資額$500Mの大型プロジェクトで、University of Illinois系列組織が運営する。既にアンカーテナントとしてPsiQuantum(フォトニック量子計算)、IBM(超電導量子計算)が参画を確定しており、Infleqtionは3社目の主要テナントとして中性原子方式を加える構造となる。

シカゴのIQMP、New York州の量子研究拠点、Colorado州Boulderの量子技術集積、Maryland州の量子コンピューティング研究センター、そしてCaliforniaのシリコンバレー量子スタートアップ集積を合わせて、米国は量子回廊(Quantum Corridor)と呼べる産業クラスターを形成しつつある。中でもIQMPは3つの異なる量子コンピュータ方式(超電導、フォトニック、中性原子)を1つの物理的キャンパスに集約する点で、業界内でも特異な位置取りを持つ構造となる。

Illinois州のJ.B. Pritzker知事はイリノイを量子のグローバルハブにすると表明しており、IQMPは州政府の産業戦略の中核となっている。同州は連邦資金、州予算、大学(University of Illinois、University of Chicago、Northwestern University、Argonne National Laboratory、Fermilab)、そして民間投資を組み合わせた総合的な量子産業支援を展開している。Infleqtionの参入は、この州政府主導のクラスター戦略への信認投票としての意味を持つ。