Pentagon $2B投融資が刻む米重要鉱物・電池材料の内製化ライン
米国防総省の戦略資本局(Office of Strategic Capital, OSC)は8月にかけて、Sila Technologies、Niron Magnetics、Sunrise Energy Metals、Strategic Bauxite USAの4社に対する総額20億ドル超の条件付き融資・出資枠を確定させた。中核はシリコンアノード電池のSilaに14億ドル、希土類フリー磁石のNironに1.5億ドル、ニッケル・コバルトのSunrise Energyに4億ドル、加えてボーキサイト鉱山のStrategic Bauxite USAに8,550万ドルという構成となる。バラバラに見える投資群だが、共通軸は中国依存を切り下げる重要材料の国内サプライチェーン構築とみられる。米国上場では関連する上場企業(USA Rare Earth、MP Materials、Perpetua Resources、Ioneer、Piedmont Lithium等)の評価軸にも波及する内容となる。
発表内容の骨子
戦略資本局が公表した融資・出資枠の内訳は、Silaが14億ドル、Nironが1.5億ドル、Sunrise Energyが4億ドル、Strategic Bauxite USAが8,550万ドル(別途民間資金6,450万ドル)で、公的資金合計は約20.3億ドルとなる。これに加えて、鉱業・冶金分野の人材育成プログラムに8,130万ドルが割り当てられた。融資枠は条件付き(マイルストーン達成連動)で組成されており、実際の資金流出は工場建設・生産開始の進捗に応じて段階的に実行される見通しとされる。
Silaはワシントン州モーゼスレイクにシリコンアノード大量生産工場を建設中で、既にMercedes-BenzのEV向け供給契約を確保している。Nironは希土類(Nd、Pr、Dy)を用いない鉄窒化物(Fe16N2)磁石を開発する新興企業で、風力発電機・EVモーター・防衛機器向け需要をターゲットとする。Sunrise Energy Metalsはオーストラリア拠点でニッケル・コバルト鉱床を開発中で、精錬・下流加工の一部を米国内に移管する計画とされる。Strategic Bauxite USAはガイアナのボーキサイト鉱山開発を目的とし、耐熱防衛部品・タービンエンジン・熱障壁材料向け素材供給を担う。
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