QualcommがAWSと複数世代のAI推論チップ供給契約、Amazonへ約4Bドル相当のワラント発行
米Qualcommは2026年9月8日、Amazon Web Services(AWS)との間で、AIデータセンター向けカスタムシリコンの複数世代にわたる供給契約を締結したと発表した。契約に付随してQualcommはAmazonに対し、最大2,500万株の普通株式取得ワラントを発行、金額換算で約40億ドル相当とされる。Qualcommがハイパースケーラーとの直接的な大型AIシリコン契約を獲得したのは今回が初めてで、モバイルSoC中心の事業構造からデータセンター推論分野への軸足移動を裏付ける動きとされる。同日の株価はプレマーケットで約10%上昇、時価総額換算で約200億ドルの評価変動が発生した。Amazon側にとっても、自社設計のTrainium、Inferentia系ASICに加えて第三者ベンダーのカスタム推論シリコンを組み合わせる複線調達戦略が明確化する内容となった。
発表内容の骨子
Qualcommの発表(9月8日)によれば、AWSに供給される製品ラインアップは、第3世代のAI推論アクセラレータDragonfly AI300と、データセンター向け専用CPUのDragonfly C1000、および最大1.6Tbpsの光インターコネクトを含む。Dragonfly C1000は250個以上のカスタムOryonコアを搭載する設計とされ、いずれも2028年の商用サンプル出荷開始が目標として明示された。契約の総額は非開示だが、報道ではAWSからの調達コミットメントは複数年で最大600億ドル規模との見方が広がっているとされ、これはQualcomm直近12か月売上高(約400億ドル前後)を大きく上回る規模となる。ワラントは最大2,500万株、権利行使により発行されればAWSがQualcommの発行済み株式の約2.2%を保有する計算になる。ワラントの行使価格帯および期間、業績連動条項の詳細は8-Kで開示される見込みだが、記事執筆時点で提出は確認できていない。Qualcomm側は今回の契約を初のWesternハイパースケーラー契約と位置づけ、モバイル依存からの脱却シナリオの検証点と表現している。CEOのCristiano Amonは、6月に公表したデータセンター事業ロードマップの延長線上として今回の契約を位置づけた。
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