Quantum Computing社がDirac-3Sを投入、光量子最適化の商用段階を試す
米Quantum Computing(Nasdaq: QUBT)は2026年10月1日、光量子方式の最適化マシンの次世代機Dirac-3Sを発表した。扱える変数を従来機の約1000から1万弱へと約10倍に広げ、商用運用を前提とした設計を掲げる内容とされる。室温動作と低消費電力を特徴とする光量子・半導体製造ベースのアプローチで、量子計算の商用化局面を占ううえで示唆的な素材として注目される。株価は8ドル前後で推移する。本稿では製品の骨子と量子最適化業界の構造的含意を整理する。
発表内容の骨子
Dirac-3Sは、連続・整数・高次の最適化問題を解く用途を想定した装置で、実演では9980変数まで拡張したとされる。これは現行機Dirac-3の約1000変数に対し約10倍の規模にあたる。最適化問題は、物流の配送計画やポートフォリオの構成、製造の工程設計など、組み合わせの数が膨大になる課題を指し、扱える変数の多さが適用できる問題の大きさに直結する。変数規模の拡張は、実務で扱われる課題への近接を狙う動きと読める。
本体は5Uの小型筐体で、追加モジュールによる拡張を前提としたモジュラー構造を採るとされ、速度、規模、誤り訂正を含む解の質の3点で改良を図るとされる。価格は非開示で、最初の顧客向け出荷は2026年11月(第4四半期)に見込まれると説明されている。金融、物流とサプライチェーン、製造、エネルギー、通信、科学研究、航空宇宙・防衛などが対象用途として挙げられている。
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