Quantum Computing、創薬で初の商用顧客 INmune Bioとアルツハイマー研究にDirac-3Sを適用
発表内容の骨子
提携ではQCiのDirac-3S、同社がエントロピー量子最適化マシンと説明する常温・低消費電力のハードウェアを用いる。対象のXPro(XPro1595)は、可溶性腫瘍壊死因子(TNF)を選択的に阻害しつつ他のTNF機能を温存する設計の治験薬とされ、アルツハイマー病や希少疾患が研究の軸に置かれる。希少疾患は治験規模が小さく進行が速い場合があり、小児適応ではPriority Review Voucherの取得余地があるとされる点が狙いに挙げられている。作業は初期段階のStage 1エンゲージメントで、INmune Bioの臨床プログラム進展に応じた追加作業のオプションを含む。前臨床と4本の臨床試験のデータに加え、公開の生物医学データセットも用い、量子最適化の結果を従来の統計・機械学習の手法と比較する枠組みとされる。両者を突き合わせる設計は、量子適用の価値を事後に検証できる形にした点で踏み込んだ構えとみられる。金額条件は開示されておらず、収益規模そのものより、商用の初号案件という実績の意味が大きいと考えられる。既存薬の適応先を探る方向は、新規化合物を一から設計するより成功までの距離が短いとされ、量子最適化の実用性を示す題材として選びやすい領域を狙った構図と読み取れる。Stage 1に追加作業のオプションを重ねた段階構成も、まず小さく始めて成果次第で拡張する設計で、初期案件にありがちな過大な期待と実装の落差を抑える狙いがあるとみられる。INmune BioのDavid Moss最高経営責任者は成功確度の高い疾患を探す趣旨を、QCiのYuping Huang会長兼最高経営責任者は実務的な量子計算の一例である旨を述べている。
背景と文脈
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