何年目という問いに答えがない理由

まず、この問いに単一の年次で答えられない理由を確認する。

最も基本的な要因は、10倍に達するまでの期間そのものが銘柄によって大きく異なる点にある。年率8%で推移すれば10倍に達するまでに約30年を要し、年率50%であれば6年未満で到達する。どちらも10倍という結果は同じだが、経過する期間は5倍の開きがある。100倍に達した銘柄では平均で26年を要したとされ、20年から25年という整理も示されている。到達までの期間がこれだけ幅を持つ以上、下落の時期を何年目という共通の物差しで語ることは難しい。

下落が1回で終わらない点も、時期の特定を困難にする。100倍に達した銘柄の多くは50%の下落を複数回経験しており、75%以上の下落も1度ならず通過した例が少なくないとされる。ある銘柄では、最も成績の良かった対象が半減を少なくとも3回経験している。複数回の下落があるとき、最大のものがどれかは事後にしか確定しない。