発表内容の骨子

Seabreeze STATは、好酸球数が1マイクロリットルあたり300個以上という2型炎症の特徴を持ち、急性増悪を起こしたCOPD患者159例を対象に、標準治療に加えてrademikibartまたはプラセボを単回皮下投与した試験とされる。4週までの結果として、主要評価項目の治療失敗はプラセボ比81%減(p=0.0122)、中等度から重度の増悪は85%減(p=0.030)、救急外来受診と入院は新規増悪で100%減(p=0.0137)と報告された。治療失敗は、死亡、再入院、救急外来の再受診、症状悪化による予定外受診、治療の強化のいずれかが28日以内に生じた場合と定義されたとされ、臨床的に意味のある転帰を直接とらえた指標と考えられる。症状の改善は2週時点で確認され(p=0.0197)、レスキュー吸入の使用も2週から7週にかけて減少したとされる。他方、肺機能の指標であるFEV1はプラセボ比で70ミリリットルの上乗せにとどまり、統計的な有意差には届かなかった(p=0.1607)点は、評価上の留保として押さえておく必要があるとみられる。安全性は忍容性が良好で新たな懸念は認められず、有害事象の発生はプラセボを下回ったと説明された。同社はこの結果を踏まえ、COPDの上乗せ療法としての第3相開発に向けてFDAとの協議に入る方針を示しており、小規模な第2相で得た強い臨床転帰を大規模試験で再現できるかが次の焦点になると考えられる。単回投与で4週という短期に大きな差が示された点は、増悪時に絞った介入の切れ味を映すとも読める一方、効果がどこまで持続するかや反復して用いた場合の挙動は、今回のデータだけでは判断しにくいとみられる。

背景と文脈