連続生産ラインの稼働準備と、決算が示した数値

今回の決算で中核に置かれたのは、MOBIUSと名付けられた電解質の連続生産ラインとなる。同社はこのラインへの原料投入を開始し、年末までの本格稼働を見込むと説明した。MOBIUSは年産45トンの電解質能力を追加し、既存分と合わせて総能力を75トンへ引き上げるとされ、バッチ式から連続式への移行を通じて量産技術を一段進める位置づけにある。加えて、ISO 9001の認証取得が年内に見込まれ、電解質の用途がドローンや防衛、ヒューマノイドロボティクスへと広がりつつあると示された。連続式への移行は、歩留まりと品質の安定を量産前提で検証する段階に入ったことを意味するとみられる。

業績面では、第3四半期の売上と助成金収入の合計が1.2百万ドルで、内訳は売上が24万3000ドル、助成金収入が98万1000ドルとされる。売上は前年同期の373万2000ドルから大きく減少しており、計上タイミングの影響が大きいとみられる。売上の多くはSK Onとの契約に基づくもので、助成金は米エネルギー省との支援契約がMOBIUSの建設の一部を資金面で支える構図にある。純損失は2435万3000ドル、1株当たり損失は0.11ドルで、営業費用は3110万ドルと前四半期の3000万ドルから、戦略コンサルティング費用の計上で増加した。9月末時点の総流動性は3億9760万ドルで、前年末の3億3645万ドルから積み増しとなり、同社は無借金の状態を維持しているとされる。第3四半期の設備投資は470万ドルとされる。株価は直近で2ドル前後、52週のレンジは1.91ドルから8.86ドルで、10ドルを大きく下回る水準にある。