NANO Nuclear、Enveniamと包括MOU締結 マイクロ炉商用化と国内燃料供給網の同時進捗を狙う
NANO Nuclear Energy(NASDAQ:NNE)は2026年9月4日、Enveniam(Boston Government Servicesの傘下事業)と、米国内の核燃料サイクル基盤、マイクロ炉商用化、先端製造の各領域にわたる包括的な覚書(MOU)を締結したと発表した。今回のMOUは法的拘束力を持たない枠組み契約ながら、HALEU(高純度低濃縮ウラン)輸送、転換・脱転換、KRONOS MMRの技術支援、国内製造拠点整備、データセンター等の商業市場開発までを一気通貫で扱う設計とされている。DOEのHALEU供給網整備と連動する形での産業側動きとして注目され、AIデータセンター向け電源需要とマイクロ炉商用化の交差点で位置取りを固める意図が読み取れる展開となる可能性がある。
発表内容の骨子
MOUの適用範囲は6つのワークストリームに整理されている。まず、HALEU(高純度低濃縮ウラン)の輸送に関する容器最適化と規制手続き支援が挙げられる。次に、ウラン施設向けの転換・脱転換のエンジニアリング設計とライセンス戦略。加えて、NANO Nuclearのマイクロ炉ラインナップの主要機種KRONOS MMRおよび可搬型設計の技術支援。さらに、核燃料および炉部品の米国内先端製造施設の開発、国内燃料サプライチェーンの戦略調整、そしてデータセンターおよび離島・遠隔地向け商業エネルギー市場の共同開発が続く形となる。
金額、スケジュールマイルストーンは今回開示されておらず、実施計画は共同ワーキンググループが定期的に開催し、有償のステートメント・オブ・ワーク特定と連邦・州の資金申請検討を進める形とされる。個別の確定契約は別途商業文書化を要する枠組みで、あくまで探索段階の合意との位置づけになる。ただし、複数の周辺領域を同時に取り扱う点、DOEの燃料供給網整備が並行して進捗している点、Enveniam側が政府向けエンジニアリング・許認可対応の実績を持つ点から、実装への転換速度が同種のMOUと比べて相対的に早くなる可能性があると解釈できる展開となる。
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