SpaceX、Starship Flight 14でFCCへSTA申請 20基のStarlink V3投入で初の完全軌道飛行へ
SpaceXは2026年8月31日付でFCCに対しStarship Flight 14に係るSTA(特別暫定認可)申請を提出し、当該飛行が同機の初となる完全軌道投入プロファイルを想定した内容であることが2026年9月2日に確認された。同飛行では約20基のStarlink V3衛星を軌道投入する計画で、V3は1基あたり1Tbps超のダウンリンク容量を持つとされ、1回の展開で60Tbpsの新規ネットワーク容量が追加される想定にある。ブースターの回収はメキシコ湾での塔捕獲を見送りインド洋着水を選択し、次回以降で塔捕獲へ復帰する段取りが敷かれた。産業構造上の含意を整理する。
発表内容の骨子
FCC申請の対象は打上げ機テレメトリに用いる2200〜2290MHz帯の運用認可で、Flight 14はStarship計画で初の完全軌道投入プロファイルとして位置付けられている。搭載計画は約20基のStarlink V3衛星で、V3は1基あたり1Tbps超のダウンリンク容量とされ、現行V2 Miniの1基約80Gbpsから10倍超の水準となる。Ship 41は約7.8km/sの軌道速度到達後、脱軌道燃焼を経てインド洋の指定海域に着水する計画になる。塔捕獲による回収は数か月先送りされ、初の完全軌道飛行はミッション成立を優先した設計選択となった。FAAの承認は9月2日時点で未取得と示されており、再突入軌道の安全評価が最大のゲート要因として残っている。打上げ時期の目安は9月15日以降とされるが、FAA承認前提のため確定枠ではない。V3の1回展開による60Tbps追加は、Starlink全体の帯域拡張速度を段階的に変える規模感になるとみられる。2026年8月31日時点のStarlink打上げ累計は12,881機、稼働中は11,078機に達しており、V3の実運用配備は既存コンステレーションの帯域構成そのものを再定義する契機になる可能性がある。FCC申請書上で明示された着水海域はインド洋の既存回収ゾーンで、過去ミッションからの継続性を維持したオペレーション設計となっている。
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